My life! after diagnosed with BC

質問リスト⑮:HBOC遺伝子検査カウンセリング

①検査について

・費用は?
→血液を検体とするもの2万200点の3割で60,600円、結果を伝えるときにカウンセリング1,000点の3割で3,000円

・結果が分かるまでは?
→3-4週間

・採血の量は?
→1本

・この検査を受けるデメリットは?(自身のメンタル、親戚への報告は?)
→特にない、これからどう発症を抑えるか、あなたのカラダを守るための前向きな検査

・陽性だった場合、BRCA1 /2それぞれどの程度の確率で罹患するのか
→卵巣の生涯発症危険率はBRCA1で36-63%、BRCA2で10-27%。乳房は10年発生率と70歳までの発生率はBRCA1で21%と83%、BRCA2で10%と62%

・検査の精度は?擬陽性・偽陰性の確率は?
→判定率は100%、偽陰性疑陽性はゼロ (シーケンスだから?)

・陽性、陰性その他に曖昧または不確実という結果がある? 曖昧・不確実はどう扱う?
→VUS:アミノ酸は変わるけれどタンパクは変わらない塩基の違いの場合。その場合は結果の蓄積を待つ(いつわかるか、わかるかどうかは不明)・・ということは、不確実の場合は保険で予防切除や検査はできないの?(今度聞く)

・この検査を受けたことで保険に入れなくなったりするって本当?

「がん未発症の方にとって、将来的に医療保険の加入の際に差別を受ける可能性があるなど、日本では遺伝情報の保護に関する法的整備が整っていません」
遺伝性乳がん卵巣がん症候群HBOCをご理解いただくためにver. 3/特定非営利活動法人日本HBOC コンソーシアム 広報委員会 編集

(2015年版なので今は違うのかもしれないけれど、いまはどうなっている?)保険、就職、ローンなど。
→法律の整備はされていない。数年前に古い保険の約款に記載があって大問題になった。でも保険で聞かれるケースは聞いたことがないし聞かれても答える必要もない。もし差別されることがあれば然るべき処へ申し入れするので報告して。就職やローンの審査でも普通そんな質問は出ないし、もし差別されたら大問題になる(する?)

・結果陽性だった時に誰にも言わない選択肢はアリ?
→もちろんそういう人もいる、選択は自由。でもそれは「他の人がどうなっても構わない」と思うような、親戚仲が悪いとか極端に疎遠だとかの理由がある人がほとんど

・陽性だった場合膵臓前立腺も頻度が上がるいうことは男性にも影響する?
膵臓は家族歴がある場合は検査するなど気を付ける、前立腺や男性乳がんの確率も上がるけれどそこまで大きくはない。フォローが推奨なのは女性の乳がんと卵巣なので、伝えるのはまずは女性


②陽性の場合の一般論

・卵巣卵管だけじゃなくて子宮もとる?リスク低減卵巣卵管摘出術(RRSO)取らない?
→取らない。取った方がいいという先生もいるけれど、保険では取れない

・卵巣卵管だけ、対側だけの手術も可能?保険上は全部一緒にしないとだめ?
→もちろん可能。ここ(の病院)では管轄が違うので婦人科・乳腺片方ずつしかできない

・もしかして予防切除したら術後療法(TAM)も不要になる?微小転移対策だからならない?
→(やっぱり)ならない。

・TAMからAIにスイッチ?(薬変えてこれからさらに5年?)
→閉経後の治療に変わる。内容は先生から

・全部(対側、卵巣卵管&子宮は?)切除したら自然閉経の最大年齢まで短期ホルモン補充療法(HRT)が可能?更年期症状楽になる? 
→既往歴がある人はしない、更年期症状は今も強制閉経なので変わらない


③乳房予防切除について

・健側切除ってどういう術式?今度は脇とか乳輪に沿って目立たないように切れる?
→下溝線から目立ちにくいように切る(形成主治医談)

・乳房再建はどうなる?インプラントの違いの影響は?
→2020.08にスムースのしずく型が承認、まだ使ったことがないので仕上がり具合は未知(形成主治医談)そうはいってもちゃんときれいにしてくれると思うよ(主治医談)

 

④子宮附属器予防切除について

・切除は卵巣卵管だけ?子宮もとるの?? 
→子宮は取らない

・手術する場合、腹腔鏡でもできる?どの程度傷が残るの? 
→開腹はしない、腹腔鏡で。お臍とビキニラインの下側2ヶ所の計3ヶ所から。1cm位の傷ができる

・手術した場合に予想される影響は?高脂血症とか心臓とか骨粗しょう症とか大丈夫?
→ 閉経になるのでそれに伴う症状は出る

・更年期症状はさらに悪化する?エストロゲンはゼロのままだから今と変わらない?
→今も強制閉経なので変わらない

・入院期間は?
→通常1週間以内。前日に入院、なにもなければ術後3-4日位で退院

・ダウンタイムってどのくらい?すぐ動けるようになるの?運動は?
→傷が落ち向けば特に制限はない、卵巣はごく小さな組織なので影響は大きくない。稀に癒着とかする人がいるけれどほとんどいない

・筋腫で子宮を切除した人が術後かなり大変そうだった、卵巣卵管予防切除でもそうなる??
→卵巣は子宮ほど大きくない&開腹ではないので侵襲性はもっと低い、性生活にも影響なし

⑤手術しなかった場合のフォローについて

・フォローを見直すとは具体的にどういう内容になるのか?
→対側は半年ごとのマンモとエコー+年1回の造影MRI、卵巣は定期的(3ヶ月?)な経腟エコーとマーカー(CA125)

・それはどの程度の効果が期待できる?(乳房・卵巣それぞれ手術しない選択はあるのか?)
→乳腺は見つけやすいし急激には進むことは少ないので、ケモが必要になるかもしれないけれどStageⅠ/Ⅱで見つけられる事が多い。(サブタイプはどう出るかわからないということ?)
卵巣は遺伝子変異がある場合は漿液性という進行が早いタイプが多く、3ヶ月ごとにフォローしていても。。StageⅢ/Ⅳの25%はBRCA変異の人。
とはいえ、BRCA2であれば統計上発症が遅いので、すぐじゃなくても検討の時間はある

MRIフォローで卵巣も見れる?見れる場合、それは効果ある?
→乳房のMRI(下向きで胸だけ造影する)なので他は見えない

 ・MRIのフォローはどの程度有効?USじゃなくてMRIの方がいいの??
→疑陽性が出るくらいよく見える、もちろん効果あり。USは半年ごとにやってさらにプラスして造影MRIで、MMG+US+MRIの三本立て

 

ガイドラインからの疑問

BRCA 変異保持者のサーベイランスにおいて,乳癌の検診では,MRI の有用性が指摘されている29)。ハイリスクでの超音波検査を使ったサーベイランスはMRI よりも簡便で安価で低侵襲であるが,超音波検診が一般化されていない欧米ではMRI を推奨している。北米の多くの報告によると,BRCA 変異保持者のサーベイランスにおいて,マンモグラフィMRI を加えた検査方法が,マンモグラフィ単独よりも感度が高いとされている。
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き CQ15

マンモのみでは不足、+MRIが有効だけど、USが普及していないのでMRI。ということはマンモ+USで十分ということ?でもMRI100点収載? USよりMRIの優位ということ?
MRIはものすごくよく見える。じゃあ健診で全員MRIやれば?となるけれど医療経済の問題とか擬陽性の問題がある。でもハイリスクな人にはエコー+造影MRIが有効。

 

卵巣癌のサーベイランス法として経腟超音波検査やCA125が提示されているが,有効性は明らかではない。卵巣癌のスクリーニングは無効とする報告も多いが,最近は,BRCA 変異を有するハイリスク群も含め,1 年ごとの経腟超音波検査と血清CA125 値測定を行うことが,卵巣癌の早期発見やある度の予後改善につながるとする報告がされつつある。しかし,スクリーニングを行っていても,インターバルの時期に発見される例や,Ⅲ期,Ⅳ期で発見される例も多く,スクリーニングによる死亡率減少効果は十分ではないことを念頭に置き、クライエントに説明
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き CQ20

これが意味するところは?結局卵巣は有効なフォローはできないということ?
→早期発見が難しいのでエコーやマーカーでのフォローは非推奨(予防切除がFirstChoice?)
でももしBRCA2なら50歳位から発症する場合が多いので考える猶予はある