My life! after diagnosed with BC

入院あれこれ:個室か大部屋か

初回の全摘手術の時は入院期間は2週間以上、仕事は繁忙期、自分の病気も受け入れられていない。。とあまりよい条件ではなかった。「いつも通りの私」であることに縛られていたので、仕事をするから携帯とパソコンを使いたいと言い張った。個室でなら・・と譲歩してもらったが、入院期間は長いし民間の保険にも入っていない身としては費用も気になる。でももう、海外旅行に行ったつもりで、食事も込みだと思えばいい!と決心して個室に入りたい旨を伝える。

実はお世話になる病院は建て替えを控えていて老朽化著しい。暗くて寒くて動線の悪い外来フロア。期待に違わず個室も広いながらもぼろぼろ。壁は傷だらけ、窓には何故か格子、明らかに部屋のサイズと備品のバランスも悪い。空き部屋を無理矢理個室にしたのかも?

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それでも私はこの部屋に大満足だ。理由は2つ。

  • フロアの端でとにかく静か、人に会わない

メインの廊下から離れた、スタッフが使う階段より更に奥。ひと気はないし個室なのでドアも閉められる。(どうして病室のドアは開けっ放しなのだろう。閉めていたのは私位だ、と後から主治医に言われた)

電話も使える、消灯後の仕事も大目に見てもらえる、眠れない時は朝方までNBA観戦もできた。そしてなによりも同病の人に会わなくて済む。

この病棟は乳腺外科・形成外科・整形外科の混合病棟だった。老若男女色々な人がいたが、同病とわかる人に会うことがとにかく苦痛だった。自分は健康でなにも変わらないつもりだったので、病衣ですっぴんの他の患者と私は違う、と思いたかったから。後で思い起こすと感じ悪いことこの上ないけれど。

 

  • 個室としてはありえない金額

東京のブランド病院の個室料をみるととてもじゃないが2週間の個室なんてムリ!と思うが、さすが地方都市、さらに古いからかとにかく安かった。どのくらい安いかというと、宅配ピザMサイズ一枚分くらい。しかも通常有料のテレビは見放題、冷蔵庫もタダ、15時には毎日オヤツも出る。

 

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一人暮らしが長いこともあり、静かで自分のペースで過ごせたことは不安でたまらなかった私にはプラスに働いた。当初は、同じ病気の人と悩みや不安を分かち合う事ができれば心強いかも、友達ができるかも、などと考えて大部屋にしようと思っていた。しかし、私をよく知る友人に向かないから止めた方がいいと強く止められた。性格的に群れたら疲れるでしょ、プライバシーない環境に耐えられる?女ばっかりでヒマなんだから噂話ばっかりだよ、と。かなり偏見もあるような気もするが、彼女の母親が入院中の病室の様子を聞いて、あ、大部屋は全然ムリ。とあっさり気持ちが変わった。

もちろん誰かと一緒の方が心強い人もいるだろうし、1人だと落ち込む、マイナスのことばかり考えてしまう、気を紛らわして過ごしたいという方も多いと思う。変わり者の患者として、他の患者と馴染まなさそうだから、とすみっこの部屋を与えられたのかもしれない。でも、私は個室だったことで、思っていたよりははるかに快適な入院生活を送ることができた。

古い病院で良かった!
 

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何故か窓には柵。

入院当初は窓を見る度に感じる閉じ込められてる感が、辛くて息苦しくて哀しくて逃げ出したくなった。