My life! after diagnosed with BC

画像よりも血液よりも尿?

以前から実用化が待ち遠しい!と言われていた、線虫によるスクリーニング検査が実用間近、という記事を見た。

2019年8月時点で胃・大腸・肺・乳・子宮の5大がん、膵臓・肝臓・前立腺・子宮・食道・卵巣・胆管・胆のう・口腔・咽頭・膀胱の15種類のがんに反応することを確認済み、2020年1月には「N-NOSE」国内実用化、2022年には遺伝子組み換え線虫での「がん種特定検査」の開始を目指しているそう。

線虫 C. elegansは土壌などに生息する微小生物で、視覚聴覚がないからなのか、イヌの1.5倍感度の優れた嗅覚を持っている。
N-NOSE検査は線虫が、尿に含まれる特有のにおいによってがん患者の尿には誘引行動、健常者の尿には忌避行動を示すことを利用いたスクリーニング検査となる。
的中率は約85%、特にステージ0~1の患者を87%(n=1400)で判定したのだそう。

スクリーニングという意味ではリキッドバイオプシーよりもさらに利がありそう、被ばくもしないし痛くないし、しかも安くてとっても患者フレンドリーな検査に聞こえる。今は含まれていない骨やリンパ節も将来的には分かるようになるかもしれない。
いつ数値が動くのかよくわからない腫瘍マーカーでの定期検診(私は半年に一度の血液検査にマーカーが入っている)の代わりのスクリーニングとしては最適なのでは?と思った。

私が通う病院ではリードタイムバイアスの考え方から、症状がない状態での積極的な画像診断はしないと言い(対側のマンモとインプラントチェックとして再建側のエコーはする)、再発に関連する検査は視触診と半年ごとのマーカー3種だけ。(マーカーはTAMの副作用チェックの生化学検査とエストロゲン値のおまけっぽい感じ)

CTとかPETをやらない事には納得しているし、(エコーは年1回なのを半年ごとに増やしてもらっているけれど)年1のマンモと年2のエコーがちょうど良いと思っている。
生化学検査もTAMで肝臓とかに負担がかかっていないか重篤な副作用がないのか診てもらえているという事で納得だけど、マーカーは??

断る理由もないし、先生が要るというなら‥という程度だけど、やっぱり再発の心配をするんだなぁ‥と検査結果のマーカー欄を見る度に思い知らされる。

早期に再発をみつけても延命効果は同じだから積極的な(画像)検査は不要、というリードタイム・バイアス(lead time bias)の考え方を持ち出されてしまうと、そもそもマーカーも不要になってしまう気がするのだけれど、どういう考え方なのだろう??
マーカー不要とかCTやPETをやりたいという事ではなく、単に理由を知りたいだけ。生化学のついでに1本多く採血するだけで安心できるのだからいいのだけど。

過剰診断で、精神的苦痛につながるから症状が出るまで知りたくないという人もいるだろうけれど、再発の心配が心のどこかにあって、不安から解放されない人も少なくないのではないかと思う。
普段は忘れていても、何かを目にしたり聞いたりしてふと思い出す。
早期発見が生存期間を延ばす有効な治療に結びつくのかどうかはよくわからないけれど、素人目には骨折してから治療するよりは早めに補強した方がQOLの改善には結びつきそうな気がするのだけどなあ。

今は薬の種類や組み合わせもどんどん増えている。薬を替えて効果が出るのであれば、症状が出たり目に見えるくらい放っておくよりも早くスイッチしてみた方が絶対よい気がする。〇〇抵抗性でも××は効果があるのかもしれないのだし。TAMが効かなくてもアロマターゼ阻害剤は効くのかもしれないのだし。

どうせマンモだエコーだマーカーだと検査するなら、高感度で痛くない方を選びたい。
発症率が上がっている対側だって、ゼロで見つかるかもしれないのだし、子宮体がんだって痛くない検査でスクリーニングできるならその方がいい。(私はやっていないけど)
個人的には「乳がん罹患者は大腸がん罹患率が上がる」というのがちょっと気になっている。(ソースを見失ったので勘違いかもしれない)
当時はかなりの若年として数十年前に偶然にも私と同じ年齢で罹患していた叔母は、その後ずいぶん経ってからだが大腸がんにも罹患したことが更に不安にさせる。場所にもよるのだろうが、早く見つけた方が明らかにQOLは保たれると思うのだけど‥。
母方には他にも乳がん罹患者がいるので、結局BRACC検査はしていないけれど全く気にならないかと言われるとそうでもない。だから進行が急激で早期発見が難しいと説明された卵巣もこれでチェックできるならありがたい。

mylifeafterbc.hatenablog.com

 
患者としてはいいことづくめに聞こえるが、これが実用化してしまうとマンモやPETの需要が急激に減りそう。数億の装置だし、検査技師の需要も減ってしまうだろうし。

未罹患者の健康診断に使う、再発のチェックに使う、どちらにしても良い事しか聞こえてこないけれど、この検査にも欠点はあるのかな?
これといった問題がないのであれば、医療費削減と利権のどちらを採るか‥?

 

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先日、すごーく久しぶりに見かけた虹!半分だけでもうれしい気分♡