My life! after diagnosed with BC

2年目の日

悩みならあるけれど迷いはないさ

ふと耳にした曲のフレーズで、なるほどね、と思った。今の気分にぴったり。
もうホルモン療法を止めようか、という迷いは多分ない。辛くてぐらぐらすることはあるけれど、ココロの奥底では止めるという選択はない事をわかっている。

ガイドラインに紹介されている副作用緩和の代替療法は比較的エビデンスがあるとされているものは一通り試してみた。

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漢方、運動、ヨガ、瞑想、鍼。

一番長く続けていて、比較的効果を感じているのは漢方。
他は残念ながらどれも副作用の緩和の面では、効果を感じられていない気がする。主治医もレディースクリニックの先生も、更年期障害は一生続くものではない、LH-RH Agonistは一気にエストロゲンレベルを下げるので自然閉経より強く症状が出るけれど、しばらくすればホルモン療法の副作用は慣れる人が多いと言うが、もう2年。
一体いつになったら慣れるのだろう。それとも緩和ケア主治医が言うように、治療中は症状が消える可能性は低く、私は慣れない側の人なのだろうか。

今までの人生で、私は健康に関しての悩みがほとんどなかったのだと思い知った。もちろん、もっと○○だったら‥と思うことはあったが、それでも自分自身に満足していたのだと思う。だから、健康やスタイルの為に特に何かをしたいとは思わずにいられた。

それが今では、雑誌・TVのCMに思わず目を留め、今まで取り合ってもいなかった健康番組(?)も気になってしまうようになった。
飲むだけ・着るだけ・××しながらでも効果あり!というような、都合の良い商品はあてにならないとわかっているにもかかわらず、試してみようかという気持ちが(一瞬)起きる。藁にもすがるってこういうこと?

めまい、ホットフラッシュ、ふらつき、眠気、怠さ、体重増加、高血圧、高コレステロール、関節痛。これらを少しでも緩和できるなら、という気持ちになってしまう。

それでも最初の頃よりも多少はマシになってきて、ようやく複数のことを平行してできるようになった。すぐ忘れてしまったり混乱したり頭がついてこなかったりで、自分にうんざりしてがっかりしていたけれど、気づいたらマルチタスクをこなせるようになっていた。この調子で他も改善していくといいのだけど。

主治医と経過に感謝しているのは、傷が引き攣れて痛むとか手が上がらないとかの物理的なつらい症状がないこと。一番気になっていたリンパ浮腫の心配も最近は忘れる事が多くなって、荷物も運ぶしダンベルで筋トレもする。不安だった髪のトラブルも今のところは問題ない。体重が増えて体型が変わっているが、これは自分である程度はなんとかできるはず。私の今の状況は、色々と折り合いをつけて生きていくことができなくはない範疇なのかもしれないと思えること。

そして(何故か)私自身の心も、過剰に再発を心配したり日々病気のことを考えて気持ちが暗くなるようなことはない。
「がん」という名前のインパクトに慣れてきて、生活習慣病のようなもので悪くならないように毎日薬を飲んでいる。時々調子が悪くなるけれど、ぼちぼちやっていける‥くらいの感覚がなじんできている。

でも、以前のような頑張りたい気持ちがすっかり無くなってしまっている。楽なら楽な方でいいか、と思うようになった。
それは人間楽な方へ流されてしまうからなのか、「以前のようなカラダに負担をかけて必死に仕事をする」ということは私が本当に望んでいる、自分らしい幸せを感じられる姿ではないという事にようやく目を向けられたからなのだろうか。

それでも瞑想時に言い聞かせるサンカルパは今でも「元の自分を取り戻す」なのだけど。なかなか実現しないなあ。

色々なことへの感じ方や考え方が時間とともに変わってきている。オトナになってからの人生なかなか過去の自分から離れられずに変化がなかったが、病気をきっかけに新しく始めたことや新しく興味を持つこともあった。そしてそれらが、私の考え方や価値観を少し変えてきているように思う。
どうせだったら、いい方向に自分を変えていきたい。

その為にも、今年は自分のことをきちんと知ろうとしてみようと思う。
自分がどう感じているか、どうしたいのかを、忙しさや毎日の雑事に流されて無視せずに、向き合ってみたい。