My life! after diagnosed with BC

何と声をかけようか

婦人科系の病気の方のブログで偶然見かけて衝撃を受けた内容。

少し前に罹患されているようなので、当時は今よりも病名に対してもっともっとイメージが強烈だったのかもしれないけれど、こんなこと言うなんて。色々な人がいるんだなぁ。。

まだ大丈夫なんだよね?
まだって何。ありえない。無意識の一言だったんでしょうけどマジびっくらこきました。

 (○○食べてるから)自分は絶対癌にはならない
じゃあ学会で発表してください!

子宮ないのに女らしいね
「女らしさ」というのは肉体的なものでなく、精神の発露かと。

 ○○だから癌になったんだよ
この○○は、「神経質」「不摂生」その他諸々です
発癌のメカニズムをご存知なら、是非とも学会で発表してください。
ノーベル賞間違いない。

子宮ないならもう女じゃないね
どうやら団塊の世代あたりの方に多く見受けられる発言ですが。
私は世代が違うのでノーダメージですが、その世代の女性は気にしそう。
http://www.geocities.jp/armisael95/

 

あとはうっかりすると言ってしまいそうな内容。でも思い返してみると私は言われたことがないかも。ありがたい。

(非癌患者からの)がんばってね
何をどう頑張ればいいのか、具体的に提示してください。
安全な場所から一方的に言われても、正直負担(今は大丈夫だけど) 

(非がん患者より)いきなり「ステージいくつ?」
いったい何が知りたいのやら。。

再発してもあなたなら大丈夫!
善意からの言葉なんでしょうけど根拠がわかりません。

 自分だったら絶えられない、だから貴方はエライ、スゴイ、立派!
私も人ごとの時はそう思ってたけど、言われてみると違和感あります。いたたまれないっス。
そもそも人に向かって「エライ」とは何事。上から目線がイタイです。

 病は気から
ってコラ!癌患者に言うなっつーの。
非科学的な精神論を振りかざす人からは何も得ることがないと思う。

 落ち込むと免疫力が下がる
癌患者にだって落ち込む権利あります。落ち込ませてやってください!
そもそも免疫力がそんな単純に上下するとは思えん。

可哀相
癌患者にだって自尊心つーモンがあります。
同情するなら金をくれー!(匿名で)
http://www.geocities.jp/armisael95/

 

一方、私が言われて一瞬引っかかったのはこんな感じのこと。

乳がんの人ってたくさんいるし生活習慣病みたいなものだっていうよね
だから大丈夫なんだよね、今までと変わらないんだよね、と言いたかったらしい 

(術後退院を知らせたとき)もう大丈夫なんだよね、心配ないんだよね?
一番目と同じ人から。まだ病理が出る前だったので返答に詰まった。

泣いた
一緒にいるときは普通にしてくれていたのだけれど、帰り道で泣いたそう。ちょうど同じ病気で闘病中の元アナウンサーの話題があふれていたので余計な想像をしたらしい。

再建するって言ってもマネキンとかアンドロイドみたいな胸になっちゃうんでしょ?
術式選び(=HP選び)で悩んでいた時に言われた。脇から切って乳輪乳頭残さなくて後悔しない?というとき。大丈夫、それよりは大分自然に仕上がったよ。

ふーん、そうなんだ。
術後に話した人から。この人にとって、私ががんだからといってなにも変わらない、関係ないそう。「今、一緒に元気に飲んで話している、明日どうなるかなんて誰もわからない、今この瞬間の俺と○○との間でそんなことは重要ではない」ぶっ飛んだ返答でびっくりした。

がんと言っても0期なんだろう?え?違うの??(会社)
なんでそう思ったのだろう‥術前の見立てではⅡA、もしかするとⅡBだったので、はぁ?と思った。後で話を聞くとほかのがんの病期を基準に重く考えていたらしい。 

病気を隠す必要はないんじゃない?(会社)
余計なお世話。これには「私は必要最小限の人にしか知られたくないので、病名は一切言わないでください」と言った。言われた時はかなりイラッとしたけれど、約束を守ってくれたので良しとしよう。

 

 

・・書き出してみると、他の人からみれば「そんなこと言われていたの?信じられない!」というような内容も交じっているような。ただ、「一瞬」ひっかかった、と書いたとおり、言った人のキャラとか今までの関係とか悪意があるかないかとかが私にとっては重要で、え?と思ったが、だからどうしたということではなかった。

こういうNGワードはケースバイケースだと思う。「誰から言われても傷つく言葉」なのだろうか。Aさんが言えばセクハラだがBさんが言えば世間話、というのと同じような感じだった。幸い、私は興味本位や意地悪やマウンティング目的で何か言われたことはないように思う。(気づいていないだけ、ではないと思いたい!)

類は友を呼んだのか、私の周りにははっきりものを言う人が多い。ママ友とかお弁当を一緒に食べるだけの同僚、みたいななんとなくの友人もいない。そういうその他大勢の人たちには病気のことは話さないし、話題にしてくれるなという空気を漂わせて回避。幸い最低限の空気は読める人たちのようで、ずけずけと聞いてくる人はいなかった。

とはいえ、周りが気を使ってくれていたのも事実。いろいろ心配しているに違いない両親はこちらが話し出すまで我慢してくれているし、「こういうことは言わない方がいい」とか「言われて傷ついた」をわざわざ検索して避けてくれた友人もいた。そんな友人もアンドロイドのような‥発言をしたけれど、そこには私が後悔しないかどうかを心配しているのであって術後の私を馬鹿にしたわけではない。それが伝わるのであれば(私は)多少気になる言葉も受け止めることができた。

がんでもそれ以外でも、なんて声をかけていいのかわからないという人は、言葉一つよりもその人との関係を見直して、そして相手がどうしてほしいと思っているかを考えてみたらいいのではないかと思う。(一般論ではなく、その相手ならどうしてほしいか)たとえば、お見舞いに来てほしくない、元気になるまで連絡したくないという人だっている。逆にそばにいてほしい、力になってほしいと思う人ももちろんいる。
「自分が心配だから」とか「どうしているのか気になるから」、逆に「今は大変な時だろうから」とか「なんて言ったらいいのかわからないから」といった一方通行な理由で一方的な押しつけにならないようにだけすれば気持ちは伝わると思う。

こう書いてしまうとなんだか「患者様」な感じだが、いくら二人に一人はがんになるとはいえ、少しだけでも相手のことを考えてほしいなーと思う。その少しができないのなら、興味本位でしかないということ。