My life! after diagnosed with BC

2018冬休み in India:Day4 ChandBaori ①

旅行も折り返し。今回一番楽しみにしていたチャンドバオリの階段井戸。アグラへ向かう途中のアバネリ村にある。以前どこかのサイトで見かけたインドの階段井戸の美しさに惹かれて今まで躊躇していたインド旅行に気持ちが向いた。
私が心をひかれたのはAdalaj vav(アダラジ・ヴァヴ)という階段井戸だった。途中までヒンズー様式で建築され、イスラム様式の意匠が追加されているというもので、曲線的でいたるところに装飾が施されていた。日本人のイメージする井戸とはかけ離れた神殿のような美しさ。
今回行ったのはAbhaneri村の Chand Baori(チャンドバオリ)、インドで最も深く大きな階段井戸の一つとのこと。9世紀から11世紀に建造され、階段の総数は3500、階数換算すると13階、深さ30メートル。今回見たものは線と陰影が印象的。アダラジ・ヴァヴとは随分異なるが、入口を抜けて覗き込むと目の前に広がるい階段で作られた幾何学模様は圧巻の一言だった。

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圧巻のスケール!

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逆四角錐のような形状になっていて、入口側の一面は柱や装飾が、それ以外の3面には階段で埋め尽くされている。修復途中のレリーフが置かれていて、ひたすら幾何学的で装飾がないのかと思っていたが、祭礼や儀式にも使われていたらしい。

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インドには階段井戸自体は数百以上とたくさんあるらしい。灌漑としての機能だけではなく地下水が女性の象徴であったことから王妃が王を称えて造営したりしていたそう。アダラジ・ヴァヴは中まで入ることができるらしい。また、世界遺産で王妃の階段井戸と呼ばれるRani ki vav(ラーニー・キ・ヴァヴ)にも是非行ってみたい!

 

喜びと幸せの女神(ステキ!)が祀られているという、すぐ隣のHarshat Mata(ハルシャト・マタ)寺院も見学。
途中、お坊さんを呼んでお祈りをしてもらっている家族がいる。子供の学業向上を祈っている、そういう日だから。とガイドが言っていたがもちろん子供は退屈してうろうろしている。でも大人たちはとても熱心にお祈りしていた。

寺院自体は敷地に対して建物が少し残っているだけ、という印象だったが今でも信仰の対象であるらしい。階段もすり減り、彫刻も所々しか残っていない。

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入口で子供が二人遊んでいたが、彼女たちは階段から内側には入れないようだった。私たちについて来ようとしたところ、内部にいた男性に大きな声で何かを言われ、走って逃げて行った。その男性に招き入れられ、素足になりお参りさせてもらう。
鐘を鳴らしお布施を手向けると手招きされて、なにかもごもご唱えたのちに額にティカ(ビンディ?)をつけてくれる。ティカは祝福という意味で、歓迎の意を表すときに額につけてくれるのだそう。しばらくしたら痒くなってきたので落としてしまったが、ありがたーい感じ。

 

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階段を上るので少し高い位置になり、周囲の田園風景を見渡すことができる。
壁には彫刻が残っていたり、油を採るための菜の花が咲く畑や村の共用の水タンクで水浴びする人たちの姿が見え、ほのぼのとした、という印象を受ける。

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が、都会とはまた違う息苦しさも感じた。多分理由はこれ。

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ヒンズーもイスラムと同じで豚は不浄の生き物とされている。豚が歩いているのはなぜ?と聞いてみたら、これを食べる人たちがいる、XX(仕事の種類=カースト)の人たち。とガイドが答えていた。
デリーでは一桁の寒空の中、路上で寝ている人隊をたくさん見た。移動の途中ではハイウェイの料金所や信号で車が止まると子供や老人、若い母親がわらわらと車に寄ってくる。寺院に入れなかった子供もおそらく同じような立場のようだった。都会は都会で大変そうだったが、それでも無償の教育が受けられたりするらしい。でもここのような村でのことを考えるとその閉鎖性に息苦しくなったのだと思う。
田舎の割といい家の出身らしいガイドは田舎に行かなければ本当のインドの姿は見えないと何度も言っていた。私自身はあまりこれらのことを考えるとどこにも行けなくなってしまうので深く考えないようにしているのが実際だ。以前に比べると表立った貧困ビジネスは目立たなくなってきているのでつい目をそらすが、初めてタイに行った時の衝撃を久しぶりに思い出さされた。

 

そんなもやもやした気分で寺院から出てきたところでチャンドバオリで見かけたインド人の女の子3人に一緒に写真を撮らせてほしいと声を掛けられる。
最初は、私たちの写真を撮ってほしい、という依頼かと思ってもちろん!と返したところ左右から腕を組み、顔を近づけ、同じポーズをとろうとする。珍しい日本人と写真を撮りたかったらしい。インドの人たち、特に若い子は顔が小さくてスタイルがいいのでちょっと気が引けたが、スマホを確認した彼女たちはとてもうれしそうにしてくれた。
きれいな英語で私の名前を訪ね、素敵な名前ね!私はXX、彼女はYY、この子はZZ。インドは好き?良い旅行を!とキラキラの笑顔を残して去っていった。

 

車に戻る途中、観光客向け(ほとんどいなかったが)の屋台やお土産物屋台が並んでいる。
素焼きカップのチャイ屋をガイドが見つけ、これで飲みたいんだよね、飲む??と声をかけてくれる。二つ返事でお願いして作るところをじっと見る。おじいさんがおもむろにショウガを切り、溜め水で洗い、その手を後ろに掛かっている布で拭く。見ちゃった‥と思いつつ沸かすから平気、と言い聞かせて出来上がりを待つ。その間に別の男の子から殻つき落花生を勧められる。食べても大丈夫かな‥と見つめていると食べ方がわからないのかと思われたらしく、殻を割ってくれる。落花生は日本で食べるのと同じ味がした。安いのでインドでも人気のスナックだとか。
念願の素焼きカップで飲むチャイは屋内でティーカップから飲むものよりもおいしく感じるのは気のせいなのか本当においしいのか。でもこれ、涼しいからおいしいけれど40℃の炎天下で飲む気になるのだろうか‥。

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並びにあったパニプリ屋。これも覚えていてくれた!

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昨日のサモサ屋と同じく、プリ(外側)に素手で穴をあけ、素手でジャガイモをつぶしてスパイス類を混ぜたものを詰め、水という意味のパニ(緑色の液体)を注ぐ。一気に食べて、と言われて思い切って半分噛み切る。
NO!ひと口でーー!とガイドに叫ばれ、やり直し。というかわんこそば的にもういいと言うまでどんどん出てくるものだったらしい。
パニ、は沼の水のような何とも言えない色・・しかも外に置いてあるし絶対生水から作ったよね、と若干怯むがもう今更遅いのでどんどん食べる。すっぱさに少しの甘さと少しの辛さを感じる。女子に人気のスナック、ということだが私は昨日のがっつりみっちり具の詰まったサモサのほうが好きだった。

でも、食べたかった路上スナックを体験して大満足♡