My life! after diagnosed with BC

異動の季節に思うこと

12月になって会社の人事異動の季節が近づいてきた。

私が働いている先は数年ごとに異動がある。全国どこに転勤になるかはわからない。
病気がわかって強く望んだことのひとつが仕事を続けたい、だった。転勤ができないとなると一般職にコース変更、というのが通常の流れなのだが今の仕事を続けたかった。

主治医に将来的に転勤することはできる?と聞くと「もちろん可能だけれど、5年くらいはここで治療してほしい。どうしてもという事であれば紹介するけど‥」という答えだった。5年後にはホルモン療法自体が全て終わると思っていたが、主治医の予定ではそうではないこともわかってこの先どう仕事を続けるかをぼんやりと考えている。

会社にその旨を伝えたところ、体のことを優先するように、現在の職種はそのままで転勤には配慮してもらえることになった。
でも、そもそも病気が分かった時点でそろそろ異動かな‥というタイミングだったのでトータルで考えるとかなり長い期間同じ地域にいる事になる。〇〇へ行ってこれをやりたい、とか△△でこんなことをしたい、という希望はしばらく棚上げとなる。
3ヵ月ごとの通院であれば帰省も兼ねて戻ってくればいいし、国内であればどこで大丈夫なのでは?という気もするが、もう少し様子を見てから考えたら?と例によって急ぎ過ぎだと指摘される。

確かに体調が不安定だったり鬱気味と言われていることに対する治療も途中なので早いのかもしれないが、5年後に新しい地区で新しいことを始めるだけの気力と体力、なによりも能力をキープできるのか正直不安だ。

 

仕事を続けるうえでの悩み、というのはあまり目にすることがなかったが私にとっては大きな問題だった。少しゆっくりすれば、と言われても少しっていつまで?ゆっくりしていてその遅れは取り戻せるの?と不安が尽きない。そんな話をしたところ、読むように勧められたのがこれ。

 

がんと仕事のQ&A:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]

 

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そう言われても‥とか、それが出来れば苦労しないって、と思うようなことも書かれているし、あぁ私は恵まれているんだ、できる事をやろう、と思う事も書いてあった。
Q&A部分はものすごく一般論ではあるけれど、実際の患者さんからのメッセージも書かれているので、身近に感じる事ができた。

私自身からすれば仕事に対しての悩みや不安は大きかったのだが、実は周囲からはあまり理解してもらえないと感じていた。外見変化や大きな体調不良がない治療なのでできる範囲でやればいいんじゃない?というくらいの軽い対応だった。
でも、そもそもホルモン療法は長く続くし、副作用もいつ解消するか、解消するかどうかもわからないと言われるとどうしたらよいのかわからなった。主治医は制限はなしで普通にしていいよ、というし、仕事の悩みはいったい誰に相談すればよいのかもわからなかった。
もちろんもっと大変な方がたくさんいるのは承知の上だが、できるかできないか不安な事や自分の希望を押し通してよいのかなど迷う事も多かった。この冊子を読むことで多少のヒントを得ることができた。

がん患者は働かなくてもいいという人もいればがんになっても就業を続けられるようにという方針もあるけれど、働き続けたいと思う人たちが無理をしないで、でも引け目を感じずに、病気だからと甘えることもなく、安心して気持ちよく働き続けられるようになってほしい。そして一緒に働く人にも不公平感や気まずさなどを感じさせずに仕事ができることが普通になってほしい。

 

その為になにができるのか、なにをすればいいのかはまだはっきりわからないけれど、とりあえずはできる事をできる範囲で出来るだけやろうと思う。出来る範囲を広げて、「やる時はやる、やることはやる、やれるだけやる」に持っていきたい。