My life! after diagnosed with BC

同じ加味逍遥散なのに全然味が違う謎

ツムラにかわった加味逍遥散。
薬局で「メーカーが変わると味も変わるんですよ」と世間話をしたのだが、本当に全然違う!一日二回でいいから、と処方してもらっていたクラシエは何度飲んでもまずくて都度うぇ‥と思っていた。でもツムラは全然平気!

こんなに味が違ったら、効き目も違うのでは‥。
気になってちょっと調べるとこんな声が。
・エキス顆粒の抽出方法がメーカーでバラバラ
・(エキス顆粒は)安全重視で効果のゆるい大量生産品
・大量生産品に一級品の生薬原材料を使う訳がないので効果はそんなに変わらない

気になるので添付文書を確認してみた。
適応はどちらも同じ。
虚証(虚弱)・寒証(冷え)・湿証(水分停滞)・瘀血(血流停滞)・気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)

体質虚弱な婦人で肩がこり、疲れやすく、精神不安などの精神神経症状、ときに便秘の傾向のある次の諸症:
冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害血の道

何が違うのだろう。

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ツムラ 加味逍遙散 2.5 g(一日3回)

組成:1日量 7.5g中
日局トウキ     3.0g
日局シャクヤク   3.0g
日局ソウジュツ      3.0g
日局ブクリョウ   3.0g
日局サイコ     3.0g
日局ボタンピ    2.0g
日局サンシシ    2.0g
日局カンゾウ    1.5g
日局ショウキョウ  1.0g
日局ハッカ     1.0g
上記の混合生薬より抽出した日局加味逍遙散エキス4,100mgを含有する
添加物 日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

クラシエ KB-24 加味逍遙散料 3.0g (一日2回)
組成:1日量6.0g中
日局トウキ     3.0g
日局シャクヤク   3.0g
日局ビャクジュツ  3.0g
日局ブクリョウ   3.0g
日局サイコ     3.0g
日局ボタンピ    2.0g
日局サンシシ    2.0g
日局カンゾウ    1.5g
日局ショウキョウ  0.5g
日局ハッカ     1.0g
上記の混合生薬より抽出した日局加味逍遙散エキス4,100mgを含有する。
添加物として日局ステアリン酸マグネシウム日局結晶セルロース、日局乳糖水和物、含水二酸化ケイ素を含有する。

 

違い
ツムラは蒼朮(ソウジュツ)、クラシエは白朮(ビャクジュツ)
②ショウキョウはツムラは1.0g、クラシエは0.5g
③添加物にクラシエは日局結晶セルロースと含水二酸化ケイ素が入っている

ショウキョウは生姜。これは普段から白湯に加えたりして摂取しているのであまり関係なさそう?一部のジェネリックなどは添加物の違いで効果も変わるとはいうが、あまり関係なさそうな気が。
となると、味や(もしかすると)効き目の違いは朮の違いだろうか。

朮について
白朮と蒼朮は同属でも根茎の形も形も違い、白朮は葉が大きく有毛で舐めると甘く油気が少なく、蒼朮は葉が細く小さく舐めると苦く油気が多く、一見して区別出来る。ただ、昔日本が生薬を輸入していた朝鮮半島そのまま乾燥したものを蒼朮、外皮を剥いでから乾燥したものを白朮としていて、日本でも同様に同じ植物の根茎を外皮を剥ぐかどうかの違いで使い分けていたそう。

薬効は水毒に作用するとされ、白朮は裏の水毒、蒼朮は表の水毒に使い分けるする教科書もある一方、最古の生薬の教科書、神農本草経では蒼朮・白朮の区別はなく、朮として記述されているとか、陶弘景では朮は2種類あり、健脾(消化器官を健やかにする)・燥湿(体内に滞った水分を駆逐する)の効能だが、健脾には白朮、燥湿には蒼朮が優るので病態で使分けるとされるとか。

表裏とは、表は体表部、裏は身体内部の臓器・消化器を意味するのだそう。
表に現れる症状(表証):頭痛、悪寒、発熱、項背部のこわばり、四肢の関節痛など
裏に現れる症状(裏証):腹痛、便秘など
さらには表と裏の間、呼吸器から上部消化器(胸膈や肝臓など横隔膜周辺領域)に現れる症状もあり、半表半裏(はんぴょうはんり)という。症状は口苦、咽頭痛、目眩、食欲不振、胸脇苦満、往来寒熱など。

クラシエは変な甘さとにおいをを感じるのは朮の違いだったのだろうか。漢方はあっていないと不味く感じるというけれど、不味いクラシエの方がキレがいい感じ。ツムラは効いているのかいないのか‥。
そもそも、思い返してみるとツムラは桂枝茯苓丸の時もホットフラッシュには効果を感じなかった。ツムラの加味逍遥散も今一つということは、もしかしてツムラがあまりあわないということ?いや、でも大量生産品だとそもそもあまり大差ない??

もうどっちがいいのか、どっちでもいいのか。

‥そう思ったが、日局6改正で中国から輸入される蒼朮にはatractylon を含まない又は極微量しか含まないため、atractylon の呈色反応で白朮と鑑別出来るとされ、日局7改正でソウジュツとビャクジュツは別項として収載されるようになったとのこと。

ビャクジュツ:
ワビャクジュツ :韓国、北朝鮮、中国 (吉林省黒龍江省 等)
力ラビャクジュツ:中国 (浙江省)

局方規格値
純度試験:ソウジュツを含まない
灰分:7.0%以下
酸不溶性灰分:1.0%以下
精油含量:0.5 mL/50.0g以上

ソウジュツ:
ホソバオケラ: 中国 (江蘇省浙江省安徽省江西省湖北省四川省 等)
シナオケラ: 中国 (黒竜江省吉林省遼寧省,河北省,河南省山東省,山西省陝西省寧夏回族自治区甘粛省 等)

局法規格値(日局16)
純度試験
 (1)重金属  10 ppm以下
 (2)ヒ素  5 ppm以下
 (3)ビャクジュツ 液は1分以内に赤色~赤紫色を呈しない
          →atractylon の呈色反応を示さない
灰分: 7.0 %以下
酸不溶性灰分: 1.5 %以下
精油含量 :0.7 mL/50.0 g以上

 

なんだか完全に別物なのね。

続けて飲んでいるからか、暑くなる前はなんとなく汗の量は減った気もした。
ただ意識が遠のくようなめまいと頭に血が上っているような感覚が出てきている。これが漢方が理由でなければいいのだけど。

効果はこれからじんわり出てくるのだと思いたい!