My life! after diagnosed with BC

サバイバー生存率とか医療経済とか

サバイバー生存率とは、診断から一定年数後生存している者(サバイバー)の、その後の生存率。英語では「conditional survival rate」(条件付き生存率)と表現される。例えば1年サバイバーの5年生存率は、診断から1年後に生存している者に限って算出した、その後の5年生存率(診断からは合計6年後)。

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サバイバー5年相対生存率のグラフ。この病気は「比較的」予後がいいといわれるけれど、2年経っても3年経ってもほぼ平行。もう安心だね、と言う時期がないということ。だからこそ生き抜く、というよりも再発の心配いつまでもいつまでもいつまでも付きまとうのだろう。
さらにLuminalなので他のサブタイプに比べても、よく言えばおとなしい、悪く言えばいつまでも心配が続く。10年経っても再発する人はするから‥と言われたが、薬も検査も長く続く。閉経のタイミングとその時のガイドラインにもよるだろうが、TAM10年+AI5年だとしたら15年!!長い‥。


そんなことを思っているので、医療経済も気になる。

その治療、コスパ大丈夫? 医師の視点、という目を引く題の記事。費用対効果について、高額療養費制度と日本の医療費の現状と薬剤費などから書かれている。
正直、約2年前の自分が読めば違うことを思っただろうなとは思うが、今となってはいろいろ引っかかる。

医療経済の世界では、ある程度の目安が出ています。「ある人が一年、元気な状態で生きるために使える額は、5万ドル」

5万ドルは今のレートで550万くらい?1か月あたりだと46万弱、3割負担の人は¥137,500分、高額療養費の適用になるくらいだろうか。これを超えている人たちは費用対効果が低い患者ということのようだ。うーーん、これって思っていたよりも大分低い。多くのケモや放射線治療は予算オーバーとなるらしい。
このままでは日本の医療経済が崩壊していくことはなんとなくわかるが、じゃあこの先の自分の医療がどうなっていくかは正直想像もつかない。

その一方で、ガンになったらどれだけお金がかかる という記事を見かけた。


1錠6614円。一日4錠服用するので、薬代は1カ月で80万円近くになる。

最初の入院から、国の高額療養費制度を利用しているので、月の支払いはずっと、4万4400円。また、仕事が専門学校の教員で、私学共済に入っています。そこから毎月、医療費の補助として1万9000円が振り込まれます

僕のガンは、薬で抑えている状態です。僕にとっては『命の薬』。高いとは思いません。

 

最後の一文が気になった。
生きていくためなのだからいくらかかっても高いことはない、命に対価は付けられないからということ。(まさか¥44,400の支払いに対して¥19,000の補助をもらって、実質支払いの¥25,400のことを「高くない」と言っているわけではないよね‥)
この記事全体の言いたいことは私にはよくわからなかったが、国民健康保険と高額療養費を利用している以上「高いとは思わない」と自分で言うことに違和感を感じた。これが自由診療の治療を受けていて毎月80万の薬代全てを払っている、でも命の薬だから高いとは思わない、ということであればしっくりくる。でも自分で払えないものに対して高くないと言うの?

元記事は週刊誌の話なので真剣に文句を言うところではないのかもしれないが、私も含めて、生きていくために余分にお金がかかっていることは事実。たとえば、普通であれば40歳以上が2年に1回受けるマンモも毎年実施する。エコーも健康であればオプション扱いなのに年2回。血液検査も健康診断含めて年3回も受けることになる。これでも私がかかっている施設は比較的ミニマムな検査に近いと思うが、毎年実施の検査としてCTやPETを勧める施設もあると聞く。

病気になったことに引け目を感じる必要はないけれど、相互扶助で助けてもらっていることへの感謝の気持ちを忘れてはいけないと思う。

患者様、にならないように。人のふり見て気を付けよう。