先日引用させていただいた婦人科系の病気の方の病院選びのコメント。
癌専門病院なら、妊婦を見る機会はまずないし、基本的に悪性腫瘍患者の集団なんで、他人を羨むことなぞ全くありませんでした。
私の場合むしろ、手術を受けれること自体羨ましがられた。そもそも、がんセンターでは子宮癌のステージ1(切れば治る癌)なんぞ、超下っ端・ペーペーなんで、嘆くことも愚痴ることもできなかったッスね。みなさん痛みをコントロールされてたり、抗がん剤や放射線の副作用で大変でした。~中略~
「後遺症あったって、生きられんならいいじゃん」と、余命宣告された患者さんに言われました。実際その通り。生きてるだけで丸儲け。
あと、「転移・再発が不安」なんてことも軽々しく言えません。初発の段階で完治が難しい患者さん、たくさんいますから。
うーん、目からうろこ。
最終的に同じようながん専門病院で治療をしているが、当初はものすごーーーく抵抗があった。
- 周りがすべてがん患者、がん患者しかいないことが嫌だった
- 自分もその仲間となってしまうことが嫌だった
- イメージ的には重症患者が多そう、そこにいたら気が滅入ると思っていた
- 重症な人が多ければぞんざいに扱われるのではないかと思っていた
- 重症な方はもしかすると将来の自分の姿かもしれないことが怖かった
- 痛みや副作用で辛そうな人たちを目の当たりにするのが怖かった
- 主治医以外の医療スタッフが淡々と事務的すぎて心細かった
- 「切ったら終わり」と思いたかった(術後治療は覚悟していたが投薬だけだし)
私は自分より進んだ状態の方と接するのが怖い。今でも自分は大した病気ではないと思い込もうとしているのかもしれない。なので、きっと本当にこの病気を受け入れてないということなのだろうなぁと改めて思った。
他人をうらやむことはないけれど、他人から羨ましがられるのもつらい。手術できるだけ幸せ、とか後遺症があってもいいとは当時も今も全く思えない。でも実際はもっと大変な人はたくさんいるし、きっとそういうことなのだろう。
いつか私にもこんなふうに達観できる日がくるのだろうか。